母子家庭ではお金の問題から、子供が普通の学生のように過ごすのは難しいのかもしれません。
それを示したデータが「あしなが育英会」から発表されました。
なんと奨学金を借りている高校生のうち、3割以上がアルバイト経験者だというのです。
ここでは、そのデータと合わせて、高校生とアルバイトの関係について考えていきたいと思います。
あしなが育英会とは?
親を亡くした子供たちなどに奨学金などを貸し出し、支援する団体です。
データの結果について
今回のあしなが育英会による調査は2014年11月に行われました。
また、2118人から回答を得た結果から算出したものです。
アルバイトでいくら稼いでいるか
調査によると、
2~4万円未満:42.5%
6万円以上:11.6%
となり、
平均月収:3万4784円
となりました。
私が大学生の頃はアルバイトをしていて5万円以上稼いでましたが、それは時間に余裕があったから出来たことです。
大学は授業が“必修”、“選択”とあるので、ある程度なら自分で時間割をコントロールすることが出来ます。
しかし、高校では時間割がほとんど決められている印象があります。
その中で1割以上が6万円以上稼ぐとは驚きでした。
これではせっかく奨学金を借りて高校に通っていても、学業がおろそかになってしまう可能性があります。
アルバイトで稼いだお金の使い道について
調査結果(複数回答可)によると、
お小遣い:72.0%
貯金:41.8%
通学、昼食、部費等:41.2%
塾、進学用:9.1%
となりました。
これは複数回答可の項目です。
奨学金を借りている学生ならば、親からお小遣いをもらうことなど出来ない人が多いでしょう。
必然的に“お小遣い”の%が上がるのは分かります。
“貯金”は将来的なことを考えてする人が多いのだと思います。
また、印象的だったのが“通学、昼食、部費等”にお金をかけている人が多いということです。
自分の身の回りの支出を出来る限り自分でまかなっているのです。
高校生たちの声
この調査アンケートには「自由記入欄」がありました。
「生活が苦しいため、電気代などを自分で稼いでいる」
「大学進学のために勉強をしたいのだか、生活するためにアルバイトをしなければならない」
「学費のために週4~6日でアルバイトをしているが、友達ともっと遊びたい」
多くの高校生が当たり前だと思って過ごしてきている生活を、全く出来ない人がいるのです。
子供は将来日本を支えるはずの、かけがえのない財産です。
そうした人たちを支援できないような日本は将来的に損をすることになると思います。
なぜなら日本発展の糧となる人材がしっかり育成されないからです。
アベノミクスの恩恵は富裕層に集中していると聞きます。
今後、貧富の差は開く一方で、こうした困っている人は置き去りにされていってしまうのでしょうか?