昨日、とある新聞を読んでいると、介護に関する記事を発見しました。
だんだんと社会問題になりつつある“家族の介護負担”や“介護士不足”。
いったい今、介護をしている家族の人たちはどんな思いを感じているのでしょうか?
介護を負担に感じる家族は7割を超える
読売新聞さんが500人に対して行った「介護は負担か?」のアンケートによると、
- とても負担:36%
- 少し負担:35%
- どちらとも言えない:18%
- あまり負担でない:8%
- 全く負担でない:3%
でした。
この結果から言えることは、全体の約7割が介護を負担に思っていること。
負担に感じてしまう理由としては、
「友人が休日でも遊べない」
「社会から孤立した気になる」
「サークル活動に参加する数が減った」
「たとえデイサービスを利用しても朝夕は家事に追われ、夜になればトイレの付き添いがある」
のようなものでした。
どれを見ても、自分の自由がなくなってしまっていて、精神的に窮屈に感じてしまうのだなと思いました。
おそらく当事者にしか分からない過酷な現実があるのだと思います。
私も“いつか親を介護する時がやってくる”と考えていますので、けっして他人事ではありません。
介護の負担が引き起こす“家族への体調の異変”
では、介護の負担が家族にどんな悪影響を引き起こすのでしょうか?
アンケートの結果(各種症状の、負担に感じる人の割合)を見てみると、
- 体の痛み:約30%
- 痛み以外の症状:約30%
- 気持ちの落ち込み:約50%
- 不眠:約50%
- 4つのうちどれか1つでも当てはまる:約70%
でした。
多くの人が心身のどこかしらに影響が現れているのです。
こうした症状は普段の生活を壊し、負担が積もりに積もると事件に発展する可能性も秘めています。
今日本は「外国人を介護士にする」という対策を推し進めていますが、それが多くの人の介護負担軽減につながることを願っています。
介護する家族は「第二の患者」とも呼ばれる
介護を担う家族が多くの負担を強いられることから、介護する家族側を「第二の患者」と呼ぶこともあるようです。
中には、がんと認知症を患った親から「感謝なんかしない!」などと罵倒され、精神が疲弊している人もいるみたいなのです。
頑張って介護をしていても、認知症なためにそうした理不尽なことを言われてしまうこともあるんですね。
ただ、アンケートの中には“介護を負担に感じない”と答える人たちも存在します。
どういった人たちなのでしょうか?
愚痴の言える身内がいる
介護で本当に辛くなった時、その溜まった思いを吐ける身内が近くにいると、負担は軽くなるようです。
アンケートによると、「負担がある」と答えていない約3割の方たちのうち、83%はこうした身内がいると判明したのです。
「話すだけでも楽になった」と言っている人がいるので、“身内同士の助け合い”が大切になってくるということが伺えます。
現在の日本は核家族化がかなり進んでおり、「地域はもとより、身内同士の関わりも減ってきているのではないか?」と思うことがあります。
ニュースを見ていると「2020年までにロボット市場を今の4倍にする」と聞くことがありますが、介護をロボットがするようになれば、さらに人間同士の関わり合いが減ってしまうようにも思います。
人間がロボットに置き換わる社会。
いったいこれからの日本はどんな道を歩んでいくことになるのでしょうか?