2016年卒の学生は、就活解禁が3月になりました。
これに伴い、内閣府は2014年の10月に学生に対してアンケートを取っていました。
その結果67%の大学生が「不安」と答えたのでした。
今回はこのことについて書いていきたいと思います。
多くの学生を不安にした就活解禁時期変更
内閣府が大学2年生~大学院2年生(合計5000人)を対象に行った、就活に関する調査によると、「就活時期の変更について何が一番不安か?」という質問に対して、「就活時期が短くなるので、就職先が決まるか心配」と答えた割合が、
- 大学生:67%
- 大学院生:60%
という結果になりました。
多くの人が、就活の時期が遅れることに不安を感じているのです。
政府はどうして就活の時期を遅めたのだろうか?
学力低下を防ぐため
首相官邸のHPを見ると「学生の成長が最も現れる卒業前の最後の年に、早くから就活を始めると勉強がおろそかになることが懸念される」的なことが書いてありました。
確かに、学業と就活を同時に行う時期が長ければ長いほど、学業へ注がれる力は少なくなるでしょう。
留学生に配慮した結果
学生の中には留学をしたくても、ためらう人がいます。
どんな人かというと、「留学をすると、帰国後に就職先が決まらず留年してしまう可能性がある」と心配する人です。
今はグローバルな社会なので、留学することはとても重要なことだと思います。
それが就活の時期が原因でしにくくなるというのは、確かに問題がありますね。
私が就活生だったらどう思っていたか?
学力の低下は起きない。逆に卒論に影響が出るのでは?
学業に影響が出てしまう人というのは、“12月から就活を始めたはいいけどずっと決まらない人”でしょう。
12月から就活を始めて4月までに決まる人は、そこまで学業に影響が出るとは思いません。
なかなか就職先が決まらない人というのは、就活解禁時期がいつだろうと結果は変わらないように思います。
それなら12月から就活を始めて、早めに就活を終える人を増やしたほうが学業に影響を及ぼさないと思います。
精神的な余裕は、就活をする上で非常に重要な要素になると思っています。
それを就活時期を遅らせることで潰してしまうと、例年にも増して、不安を背負う就活生が増えてしまうのではないかと心配になります。
そうなれば企業とのマッチングよりも「とにかく内定!」という結果を求めてしまい、不本意な会社へ就職してしまう人も多くなってしまうのではないかと考えます。
こうしたことは離職率の増加につながります。
また、主に理系学生には年の後半に卒論が控えています。
「学業への専念」が目的の1つである就活時期変更が、研究の集大成である“卒論”に影響が出ては本末転倒と言っていいでしょう。
さっさと就活終わらせて、残りの大学生活を遊び倒したいと思う
勉強がそこまで好きではない私なら、絶対にこう思うでしょう。
もちろん最低限の勉強はしなければ、大学に行った意味もなく、親に申し訳なく思うでしょう。
しかし、卒業旅行、友人とかけがえのない思い出を残すことは、今後社会に出て躍進していく原動力になると思っています。
友人は自分が困難な状況に陥った時の話し相手となり、支えとなる存在です。
と、こんなことを言っていますが、実は私には多くの友人がいる訳ではありません。
こうして私が社会人となって定期的に会う友人というのは、たったの4人だけです。
しかしこの友人の存在はかなり大きく、こうして付き合いが長く続いているのも、多くの思い出を残してこれたからだと思っています。
遊ぶことは、かなり重要です!
留学生への配慮は他に手段を考えたほうがいいのでは?
政府は留学生への配慮のため、就活時期を遅らせたと言っています。
確かに配慮は必要だとは思いますが、それを就活生全員に影響が出るような対策で対応するのはいかがなものかと思います。
また、この「就活時期変更」に拘束力がないというのは問題です。
結局、早めに選考を始めようと考えている企業は多いのです。
(関連≫2016年卒就活。解禁前に会社説明会や選考が始まる可能性は大。いつから就活考える?)
これでは留学生に十分な配慮は出来ていません。
やはり、留学生だけへの対策を考えたほうが、留学生たちは安心して留学に打ち込めるのではないかなと思います。
(例えば、「留学生の内定枠を作って、実際に留学生を入社させた企業には国から補助金を支給」など)
3月から就活を始めるというのは始めての試みなので、どんな効果があるのかはまだハッキリ分かりませんが、注意深く見ていこうと思います。
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