2015年3月14日、北陸新幹線が開通しました。
もともとは長野新幹線という形で東京から長野まで路線が通っていましたが、今回の開通で北陸まで路線が伸びました。
今まで北陸のことを意識したことがなかった人でも注目するようになったのではないでしょうか?
私は「北陸に行っておいしい海鮮料理を食べたい!」と感じています。
さて、この開通で気になることは、“北陸新幹線によって何が変わるのか?”ということ。
ここでは、経済効果に注目して考えていきたいと思います。
北陸新幹線のメリット
終点の金沢は大賑わい。地域活性化!
メリットは「地域活性化」に尽きると思います。
これまでは東京から北陸に行く手段は特急(金沢まで3時間50分)やバス、飛行機でした。
しかし北陸新幹線の登場により、金沢までの所要時間が2時間28分にまで短縮され、一気に北陸が身近な存在になりました。
北陸地域の注目度もアップし、開通日の14日は、
- 兼六園へ来る人が例年の4割アップ
- 金沢城公園へは例年の2.6倍
- 名物の金箔を使ったソフトクリームが売り切れ状態
となりました。
また、宿泊施設の予約に関しても、長野県・富山県・石川県で前年度と比べてアップしているようです。
北陸新幹線のデメリット
人口流出
北陸新幹線の開通はメリットばかりではありません。
簡単に東京に行けるようになったので、学生や社会人の流出が考えられます。
石川県では2020年までに人口が今より4万人も減ると予測されています。
人口が減ればいくら観光客が来ようと地域の発展は難しいのではないでしょうか?
リピーター減少を懸念
北陸地元の高級店は「東京の高級店にお客さんを取られるのではないか?」と心配します。
観光や地元名物に関するお店はいいかもしれませんが、地元のリピーターを大切にしているお店からすると、売上ダウンが懸念されるのです。
バス会社や航空会社に打撃か
これまで東京から北陸へ行くためにバスや飛行機を利用していたお客さんは、今後は新幹線利用に切り替わる可能性があります。
飛行機なら石川県まで1時間程度で行くことが出来ますが、その分待ち時間が多いのが現状です。
バスは安いですが時間がかかります。
これらと比べると、新幹線で約2時間半かけて行くほうが快適なように思われます。
バス会社、航空会社は対策に追われるでしょう。
ストロー効果は起きるのか?
ストロー効果とは、今回のようなアクセス改善による都市への人口流出のことを言います。
これについては北陸地域の頑張りにもよりますが、少なからず起こるのではないでしょうか?
どうしても有名大学や大手企業は都市(東京)に集中しています。
今までならバスや飛行機を使わなければ行きづらかった東京ですが、新幹線を使って簡単に進出できるようになりました。
こうした手軽さは、ストロー効果を引き起こす要因となるでしょう。
北陸新幹線の開通でおめでたい雰囲気が出ていますが、今後の動向にハラハラしている人もいます。
これからどんな経済変動が起こるのか、見ていこうと思います。