今年になって「オヤカク」という言葉を聞くようになりました。
“親に確認”の略語のようで、企業が内定を出した人の親に連絡し、入社するかの確認を行っているのです。
しかし、どうしてわざわざ「オヤカク」をする必要があるのでしょうか?
親の過干渉が原因か
最近はブラック企業という言葉があったりと、実際に企業に勤めてみるまで不安は拭えません。
中には過剰な労働を強いられ、心身ともに壊してしまった人もいるほどです。
親としては、自分の子供が心配なのは当たり前です。
しかし、最近では子供に対する干渉が増えてきているのか、
「子供に内定を辞退させたい」
「自分たちが働いている業界で働いてもらいたい」
という声があったり、子供が内定をもらってきても、
「そんな企業は知らない!」
と一蹴する親もいるほど。
そういった環境の中では、
「親に辞退しろと言われたからその通りにしようかな」
という就活生ももちろん出てきます。
通常であればその企業に勤めるのはその就活生なので、入社するか辞退するかは本人が決めることです。
しかし、「オヤカク」という言葉が出てきたということは、近年はそうした過干渉な親が目立つようになってきているのです。
内定辞退のダメージが大きい中小企業で「オヤカク」が増えてきた
内定をいくつも取る学生がいれば、その分内定辞退の数も増えます。
やはり人気なのは大手になってしまいます。
せっかく優秀な人材に内定をあげたとしても、内定辞退されれば中小企業は大きな損失になります。
その理由としては、
- 他の人材を落として、内定を渡している
- 4月からの新たな戦力が落ちる
- 採用には時間をかけており費用もかかっている
からです。
中小企業としては、毎年損失を被っていれば経営に響きますし、ダメージは蓄積されていきます。
それを防ぐためには、少しでも内定辞退を防ぐ努力をしなければならないのです。
企業は「オヤカク」だけに留まらない
企業の、内定辞退に対する対策はなにも「オヤカク」だけにとどまりません。
内定式では豪華な会場を借りて、未来の新入社員をもてなしたり、内定と同時にIPadを渡したりするところもあると報道されていました。
最近は人手不足で、企業も生き残るためには必死です。
そのためには人材をしっかりと確保していかなければなりません。
今後もこうした“内定辞退防止対策”は増えていくと考えられます。